カウンセリングと心理療法

初回の相談について

 

 初回のカウンセリングでは、ご本人の主訴(悩み事や困り事、考えたいことや大切にしている思い)を丁寧に聞きながら、これまでの状況や経緯についても詳しく聞かせてもらいます。

 

 カウンセリングの中で、相談者が思ったことや感じたことを言葉にするというのも大事な体験となりますので、「なかなか上手く言葉にならない」、「そのことについては今は話したくない」といった思いがあったときには、遠慮なくその気持ちをカウンセラーにお伝えください。カウンセリングでは、一つひとつの思いが尊重されます。

 

 そして語られた主訴に関して、どのような支援が可能で役に立ちそうか、こちらからご本人にわかりやすく説明します。(できる限り、初回でその説明を果たせるように努めますが、内容によっては2回目の相談時にお伝えすることも考えられます。)

 

 当相談室でサポートできること / できないことを踏まえ、こちらで相談を引き受けることが適切かどうか、どのような目的でカウンセリングを実施するか、もしくは地域にある医療・福祉機関ではどのような支援を受けられるか、といった点についても説明します。

 

 その上で、ご本人の考えや意思を確かめ、当相談室でのカウンセリングの継続を希望される場合には、2回目以降の相談契約を結ぶことになります。

カウンセリングの方法

 当相談室のカウンセリングは来談者中心療法 を基本としています。

 不安や緊張、イライラや不眠などのお悩みには、自律神経のバランスを整えるための自律訓練法を実施することもあります。

 イメージを用いた表現療法の一つとして、箱庭療法 を導入することもあります。

 また、私がスクールカウンセラーとして学校現場で心理支援をしたときには、認知行動療法解決志向アプローチ の技法と視点が役に立ちました。当相談室においても、それらのアプローチを取り入れながら、助言や提案をすることもあります。

 

 上記の支援方法は、どれも単独で用いられるものではなく、相談者と話し合いながらそれぞれのアプローチを組み合わせて形づくることになります。

 カウンセラーが早急な変化や改善を求めすぎたり、あるいは「待ちの姿勢」を強調しすぎたりせずに、バランスを保ちながら相談者の思いに開かれた支援を行います。