解決志向アプローチ

 解決志向アプローチでは問題や原因を掘り下げずに、既に上手くいっていることや、解決につながる資源(自分や家族を支えているもの、役に立っているもの)に注目します。そして、相談者がそれらの資源を活かして肯定的な変化を積み重ねていけるように、カウンセラーは対話を通して働きかけます。

 解決につながる資源としては、個人に備わっている考え方や対処行動、周囲の人との関係(具体的なやりとり)、上手くいった経験などが考えられます。

 また、「たまたま運が良かった」と思えた出来事も、もしかすると解決につながる手掛かりとなりえるかもしれません。「運が良かった」と思えたときに、自分はどんな行動をとることができたのか、そのときに誰と一緒に居たのか、その変化に気づいてくれたのは誰か、といったことを探ることで、解決に向けた動きを自発的に起こしやすくなります。

 解決志向アプローチでは、相談者がそうした「上手くいった例外的なこと」からヒントを得て、それを自分のために活かせるようにサポートします。